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手根管症候群

手根管症候群について

手首には、舟状骨や有頭骨などの手根骨と屈筋支帯に囲まれた「手根管」と呼ばれるトンネル状の構造があります。手根管内を通る正中神経が手根管内圧の上昇により圧迫されることで、痛みを生じる疾患が手根管症候群です。デスクワーカーや大工などの手を酷使する職業の方や、スポーツをする方によく見られます。手のひらにチクチク・ピリピリとした疼痛が走る点が特徴的です。

手根管症候群では、手首を叩くと親指から薬指にかけて痛みが生じるTinel様徴候や、両手首を合わせる動きをしたときに指先に痛みが生じるPhalenテストの陽性率が高い傾向にあります。

手根管症候群の治療は、保存療法と手術療法の2つに分けられます。保存療法では手首を酷使しないようにする指導や、サポーターなどの装具による手首の固定、ステロイドやNSAIDsなどの抗炎症薬を使った薬物療法が効果的です。保存療法の効果が薄い場合は、正中神経の圧迫を改善する手根管開放術が行われます。