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重症筋無力症

重症筋無力症について

重症筋無力症とは、神経から筋肉に信号を伝えるために必要な受容体に対して抗体ができ、筋力が低下する自己免疫疾患です。筋力低下が眼筋周辺で起こり眼瞼下垂が見られる眼筋型と、嚥下障害・構音障害・呼吸障害や四肢近位・体幹の筋力低下が見られる全身型に分類されます。夕方が近づくにつれ、症状が出現する点(日内変動)が特徴です。診断では主に、血液検査を行い抗アセチルコリン受容体抗体(抗Ach抗体)もしくは抗筋特異的チロシンキナーゼ抗体(抗Musk抗体)の有無を確認します。

重症筋無力症は対症療法として、神経から筋肉への信号が伝わりやすくなるコリンエステラーゼ阻害薬が用いられます。ただ自己免疫疾患であるため、免疫療法が治療の中心です。ステロイドや免疫抑制剤の投与、血液浄化療法が行われます。重症筋無力症では、胸腺腫瘍を合併するケースがあります。その場合は、摘出するために外科的手術が必要です。