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中性脂肪の薬

中性脂肪(トリグリセリド)の高値に対する薬には、以下のような種類があります。これらの薬は、生活習慣の改善(食事、運動)と併せて使用されることが多いです。どの薬が適切かは、個々の健康状態や他のリスクファクターに基づいて医師が判断します。

1. フィブラート系薬

中性脂肪を減らすために最もよく使われる薬の一つ。フィブラート系は、肝臓での中性脂肪の生成を抑える働きを持ちます。

例:フェノフィブラート(リピディル)ベザフィブラート(ベザトールSR)

2. ニコチン酸誘導体

中性脂肪を減らすと同時に、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やす効果があります。ただし、副作用(顔の紅潮、かゆみなど)が出やすいため、使用は制限されることがあります。

例:ニコモールニセリトロール

3. ω-3脂肪酸(魚油系薬)

中性脂肪を減少させる効果があり、心臓の健康を保つためにも推奨されることが多いです。魚油に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に効果があります。

例:EPA製剤(エパデール)イコサペント酸エチル(ロトリガ)

4. スタチン系薬

主にLDLコレステロールを下げる目的で使われますが、中性脂肪を下げる効果もあります。動脈硬化のリスクが高い場合に処方されることが多いです。

例:アトルバスタチン(リピトール)ロスバスタチン(クレストール)

5. SGLT2阻害薬(糖尿病治療薬)

もともとは糖尿病治療薬ですが、中性脂肪や体重の改善にも役立つことがあり、糖尿病患者の中性脂肪値の管理に使用されることがあります。

例:ダパグリフロジン(フォシーガ)カナグリフロジン(スーグラ)

6. PCSK9阻害薬

LDLコレステロールを劇的に減らす作用がありますが、トリグリセリドの減少効果も確認されているため、特に重症の脂質異常症に対して処方されることがあります。

例:エボロクマブ(レパーサ)アリロクマブ(プラルエント)

7. 経口胆汁酸吸着薬

胆汁酸を吸着し、体外に排出することで、コレステロールや中性脂肪の減少を助けます。LDLコレステロールの管理を主な目的としますが、中性脂肪にも影響します。

例:コレスチラミン

薬を使用する際には、必ず医師の指導のもとで使用し、副作用や他の薬との相互作用にも注意する必要があります。また、薬だけでなく、食事や運動の改善も併せて行うことが重要です。

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